兜だけでも五月人形?

端午は菖蒲の節句ともいわれ、菖蒲が武道や武勇を重んじる「尚武」と読みが同じであることから、武家社会となった鎌倉時代以降、男の子の健やかな成長や立身出世を願うお祝いをするようになったということです。
そのような成り立ちの端午の節句ですから、武家の男の子のお祝いには、鎧や剣、兜を飾ってお祝いするようになったものと思われます。

人の形と書いて「人形」というのですが、兜は人の形をしていないものの、「兜飾り五月人形」と呼ばれ、五月人形のひとつのカテゴリーに入るわけです。
スタイルやつくり方によって、「江戸甲冑」「京甲冑」「新型甲冑」の3つに大別されるのが兜飾り。

江戸甲冑は、武家社会となって以降始まった節句ということで、実際に武将たちが身につけた兜と同じ技法を用いて製作されており、本物志向の重厚感あふれる仕上がりが特徴です。
京甲冑は、京都の貴族社会の中で育まれた、金属の装飾や金箔をふんだんに使い、豪華絢爛な装飾が特徴です。

新型甲冑は、デザインを重視した、斬新でお洒落なのが特徴です。
兜飾りは点数も少ないので飾りやすく、飾る場所や収納場所も選ばないのが兜飾り五月人形のいいところですね。

子育てに忙しい合間を縫って、お子様の成長を願い飾り付けをしたいものですね。⇒五月人形 選び方